このミス海外編第2位の作者が執筆!『アリスが語らないことは』感想

小説

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はい、みなさんこんにちは。

本日は普通の読書感想行きたいと思います!

取り上げる作品は『アリスが語らないことは』で!

作品について

発行元は東京創元社。作者はピーター・スワンソン。訳者務台夏子。

2022年12月に第3版を読んでいます。

キャッチコピーに惹かれて。

読み始めたきっかけは書店のポップ&帯のキャッチコピーでした。

ちなみにキャッチコピーがこれ↓

ミステリにとてつもない衝撃を求める、あなたへ。

書店のポップでもかなり推されており、『そんなに言うなら買ってやろうじゃねえか!』みたいな気持ちになりまして、購入しました!

あらすじ

青年ハリーは大学の卒業を前にして、実父が死んだという連絡を受ける。

慌てて実家に帰ったところ、若く美しい継母アリスに懇願され、しばらくの間実家に滞在することに。

ところが、当初誤って崖から落ちたと思われていた実父ビルだが、他殺の可能性が出てきた。

家の近くに怪しい女性や現れる。また、継母の態度もなんだか不審。

果たして父の死因は何なのか。そして継母の真実の姿とは―――――?

といった感じの話です。

感想(ネタバレなし)

途中までは確かに面白い。

面白いけど、衝撃はそんなにないです。

主人公の青年と継母アリスの過去が交互に展開されていくストーリーなのですが、この継母の過去がとても不穏でぐいぐいと引き込まれていきます。

とにかく、一つの終結まで持っていくストーリー展開が絶妙で、途中で読者を飽きさせない筆運びが見事!

ただし、ミステリー自体に複雑な仕掛けはないので、トリック大好きな方にはお勧めしません。

サスペンス小説として読む方がしっくりきます。

また、事件の犯人については、注意深く読むと割と最初の方にわかります。

※【推しの子】解釈・考察編やったばっかりだったので、今回は注意深く読む癖が付いてました。

この内容で最後どうやってけりを付けるのかなー?と思いましたが、ラストは「そう来たか!」という感じでした。多少の驚きはありましたが、正直こういう終わり方もたまに見かけるよなーという感じです。

ちなみに私は小学校時代、図書館にある子供向けのシャーロックホームズシリーズを全巻読んで、一時宮部みゆきさんにはまったくらいには推理小説を読んでいるので、個人的にはどこかにもう一息衝撃が欲しい・・・という感じでした。

個人的に良かったところ

作品全般を通して登場人物の内面に深入りせず、抑制の利いた感じがすごく興味深いです。

登場人物の内面は基本3人称単数で描かれるため、情緒的に揺さぶられることは少な目。

なのに、ストーリー運びは抜群にうまくてぐいぐい読ませるという、古き良き推理小説!という感じでした。

個人的には最近日本の小説の煮詰まった自意識みたいなものが大分苦手になっていたので、すごく読みやすかったです。

終わりに

『そしてミランダを殺す』という作品の方が、日本では評価が高いようなんですよねー。

面白そうなのでまた今度読んでみたいと思います!

それでは、本日はこれにて。

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