さて、今話題の『SHOGUN』。
皆さん見ましたか?
すずやは今第二話まで見終わったところです!
シルバーウイークの三連休にもってこいの面白い作品なので、参考までに感想を書きます。
※尚、ネタバレします。ご了承いただける方のみ、この先をご覧ください。
始まる前に:エミー賞史上最多18部門獲得!
ニュースで見た方、SNSを通じて知った方もいらっしゃるかと思いますが、念のためここでも書いておきます。
『SHOGUN』はエミー賞史上最多の18部門を獲得しました!
エミー賞とは米国テレビ芸術科学アカデミーが主催している賞です。
番組のみならず、制作や放送といったテレビに関連する技術などにおいて、優れた業績を残した物に与えられます。(おめでとうございます!)
エミー賞を取得した部門一覧
実はエミー賞の撮影賞などは人物に対して与えられますが、「作品の中でもこの第〇話目のとき」という話数の指定があるものがあります。
皆さんが『SHOGUN』を見る前に、ぜひ見どころを抑えてもらいたいので、受賞した部門を先にご紹介しておきます!
※以下の一覧は、”Drama & Movie by Oricon News “より引用。 2024.9.19
https://www.oricon.co.jp/news/2345008/full/
■「第76回エミー賞」ドラマシリーズ部門 『SHOGUN 将軍』ノミネート一覧(★=受賞)
★(1)作品賞
★(2)主演男優賞:真田広之
★(3)主演女優賞:アンナ・サワイ
(4)助演男優賞:浅野忠信
(5)助演男優賞:平岳大
★(6)ゲスト男優賞:ネスター・カルポネル
★(7)監督賞:フレッド・トーイ監督
(8)脚本賞:第1話「安針」 レイチェル・コンドウ、ジャスティン・マークス
(9)脚本賞:第9話「紅天」 レイチェル・コンドウ、カイリン・プエンテ
(10)撮影賞:第1話「安針」 クリスト・ファーロス
★(11)撮影賞:第9話「紅天」 サム・マカーディ
★(12)編集賞:マリア・ゴンザレス、三宅愛架 他
(13)テーマ曲賞:アッティカス・ロス 他
(14)作曲賞:アッティカス・ロス 他
★(15)キャスティング賞:ローラ・シル、川村恵 他
★(16)プロダクションデザイン賞:ヘレン・ジャービス 他
★(17)音響編集賞:ブライアン・アームストロング、山内あや子 他
★(18)音響賞:スティーブン・ペターソン、赤工隆 他
★(19)視覚効果賞:マイケル・クリエット 他
★(20)スタント・パフォーマンス賞:南博男、帯金伸行 他
★(21)メインタイトルデザイン賞:ナディア・ツオ 他
★(22)メイクアップ賞 歴史劇&ファンタジー部門:レベッカ・リー 他
★(23)プロステティック メイクアップ賞:トビー・リンダラ 他
★(24)衣装デザイン賞:カルロス・ロサリオ、田中謙一 他
★(25)ヘアースタイリング賞:サンナ・セッパネン 他
★(26)特別番組『The Making Of Shogun』が短編部門のノンフィクション/リアリティシリーズ賞を受賞
あらすじ(第一話~第二話)
ときは大坂の太閤亡き後1年、五大老が合議によって治世を行っていたころ。
イギリス人ジョン・ブラックソーン(日本名「按針」)はアジア海域を航海し、遭難してしまう。
日本のキリシタンの村に流れ着いた彼は、五大老の一人である吉井虎永の預かりの身となる。
日本はポルトガル人宣教師たちを通じて貿易を行っているが、ジョンはプロテスタントであり、宣教師からすれば都合が悪く、命の危機にさらされる。
一方吉井虎永は五大老の一人であるが、他の大老たちによって謀殺される寸前である。
また、彼は外交を司っており、ポルトガル及びカトリック宣教師たちが侵略の心づもりがあることをジョンから聞き、大きな衝撃を受ける。
何とか生き永らえたいジョンと、政敵と対峙し異国からの侵略を防がなければならない虎永。
利害が一致した二人が、日本を動かす大きな流れにどのように対応していくのか・・・!
という感じですね。
史実と同じところ、違うところ
『SHOGUN』は史実を基にしたフィクションです。
歴史を元にストーリーが作られていますが、人物の名前はほぼ変更されています。
すずやは日本史詳しくないので、簡単にご説明します。
・五大老 全員違う名前で登場
・徳川家康→吉井虎永
・ウィリアム・アダムス→ジョン・ブラックソーン
・茶々の方→落ち葉の方
・鶴松→八重千代
・豊臣秀吉→名前は出てこないが、「太閤」として登場。
・(細川)玉(後のガラシャ)→鞠子
良かった点1:日本とハリウッドの融合
すずやがここは良かった~!という点の一つ目は、日本とハリウッドの長所が結びついているところです。
第一話の船のシーンを見れば分かるかと思いますが、これほぼ『パイレーツ・カリビアン』です(笑)
さすがディズニーの出資です(笑)。こういった「ハリウッド(ディズニー)に一日の長があること」もふんだんに持ち込まれているのがよいところです。
また、本場ハリウッドの臨場感あふれる音響や映画音楽が、ゴリゴリの日本の時代劇で流されるというこの不思議。
ハリウッド映画の音響を聞いていると、物語が本当に一回りも二回りも壮大になりますね。
でもアンマッチではなくて、ストーリーに寄り添い、視聴者を引き付け没入させてくれます。
すずやは第二話のオープニングも好きで、水墨画の空、枯山水の中の城、砂をかき分けて進む船というCGがアメリカから見る日本っぽいのに、抑制が効いている感じが日本っぽくて気に入りました。
良かった点2:視聴者の目になる人物
『SHOGUN』の主役は吉井虎永(真田広之)ですが、ジョン(按針)がもう一人の主役といってもいいくらい出番が多いです。
日本人で歴史がある程度わかるなら、
「豊臣秀吉が死んだ後の徳川家康の話かー、もうすぐ関ケ原かな」
ぐらいに思うのですが、海外の人はそんなん知らんわ、となるので、ジョンの役割がいい案内役になるのかなと。
何も知らないジョンが世の中を知っていくことで、視聴者も自然と知識を付けていくことができます。
日本人にとっても、日本という国の歴史は知っていてもその当時の考え方や風習はよく知らないということがあるので、「案内役」をやってくれる登場人物がいるというのは良いことかもしれません。
また、白人の準主人公だと感情移入しやすいという人たちもいるでしょうし、出てくる国がスペイン・イギリス・ポルトガル・オランダ・清(マカオ)など、意外と世界各地の名前が出てくるのも視聴者の幅を広げます。
良かった点3:セットもとにかく良い
流石にロケ地がカナダなので、寒そうな空気感とか針葉樹とかあれ?と思うことはあるものの、そこはどうしようもないのでおいておいて。
その他の城や部屋の作りがとにかく陰影に富んだ豪華絢爛さで、これぞ日本の美じゃ!という感じですね。
『SHOGUN』は光は全て自然光で撮るという徹底ぶりで、木の窓越しの光、障子越しの光、戸を開けたときの光、ロウソクのほの暗さ、その中で鈍く輝く金の衣や彩色、そして光が届かない内側の暗さ。
谷崎潤一郎も称賛するに違いありません!(笑)
特にChapter1の切腹の場所に行くまでの通路の暗さと廊下から見える白を基調とした柳の絵が、空気の重さとあいまって
幽玄の極み・・!
となったので、ここもぜひ注目してほしいです。
とにかく素晴らしい。
終わりに
長くなったので今日は一旦ここで切ります。
次回は数日以内にアップします!
お楽しみに~!
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