毎度ご来店?いただきましてありがとうございます!
すずやです。
大きめのネタはストックがなくなりつつありますが、まだいくつか軽めのネタがあるのでお付き合いいただければと存じます。
※今回はネタバレを含みます。アニメ版のみをご覧の方でネタバレが嫌な方は、読まないことをオススメします。
神の使いの発言(12巻#145)
宮崎で出て来ていた神の使いの子供がいますね。
彼女がこんなことを言っています。
「星野アイの魂は(中略)星と海に還っていった」(12巻#145)
初見だとさらっと流してしまいますが、これ、不思議じゃないですか?
天国に行ったとか黄泉の国に行ったとか、そもそも魂は転生しないとかそういうわかりやすい話でも全然問題ないんです。
なのに、わざわざ「星と海に還る」という。
Why, 【推しの子】writers?(”why, Japanese people?”のリズムでお読みくださいw)
これに関して伏線が1巻にあったのでそのご報告をしたいと思います。
ストーカーからのお土産
いきなりですが、問題です。
アイが自分を刺したストーカーからもらったお土産はなんでしょう?(1巻#011より)
・・・
・・・
・・・
・・・
正解は「星の砂」でした!
さて、ここまでブログを読んでくださった皆さんはお分かりのはず。
お土産なんてお菓子でも何でもいいものにわざわざ固有名詞を与えるの?
それは何らかの情報を盛り込んでいるから!!!
今回は、この星の砂が「星と海に還る」の発言元です。
というわけで、
「星の砂」でLet’s google!
星の砂とは
星の砂の基本情報から行きます。
有名なのでご存じの方も多いと思いますが、しばしお付き合いください。
〇基本情報
星の砂(ほしのすな)は沖縄県の竹富島や八重山諸島で取れます。
星の砂は星砂(ほしずな)とも呼ばれ、外見上は星の形をしています。
砂と呼ばれていますが通常の砂とは異なり、その正体は有孔虫という生物の殻です。 有孔虫は、アメーバに近いもっとも原始的な動物(原生動物)の一つで、通常は海中のサンゴなどに生息しています。
この有孔虫が死に、海岸に打ち上げられているものを星の砂と呼びます。
つまり、星の砂の正体は「死骸」です。
沖縄の神話
星の砂のについて、沖縄には土着の神話があります。
要約するとこんな感じです。
・天に輝く星神の夫婦が結ばれ、子供を持つことになった。
・夫婦は出産場所を悩むが、天界の神様の助言に従い、海に浮かぶ島(竹富島)で出産。
・星神夫婦のようにキラキラ輝く星の子たちが生まれる。
・ところが、出産の話を聞いていなかった海の神は海を汚されたと激怒。
・海蛇に子供たちを殺すよう命じる。
・星の子たちは逃げるがキラキラ輝いているため逃げきれず、全員が殺されて白い骨(星の砂)だけが竹富島の東美崎(アイミシャン)に打ち上げられる。
・東美崎に住む神は星の子を哀れに思い、星の子たちの亡骸(星の砂)を香炉で炊いて煙とし、母である星神のもとへと送った
というお話です。
神話のポイント
この神話と【推しの子)には共通点があり、
・星の子が海蛇(もしくは海の神)によって大量に殺される
・スター(星)の資質がある女性がカミキヒカルによって殺され続けている
という点が重要です。
星の砂の神話を知ったうえで作品に盛り込んでるとしか思えません。
つまり、1巻の時点で、この作品の中心となる連続殺人がこっそり示唆されているのです。
神話では、星の子たちは殺害されて海を漂い、骨は燃やされて星のもとへ送られます。
神の使いの子供が使った「星と海に還る」という死の表現は、星の砂(と神話)を作品の中に盛り込んだために出てきた表現だ、というのが今回の考察です。
おまけ:「それ以上の意味」
本日はおまけつき。
宮崎で神の使いの子供が言った「それ以上の意味」(8巻#091)について、主観オンリーの考察です。
ちなみに全文を引用するとこうなります。
「きっと神様は優しいよね。
真の意味で母を得られなかった2人と
魂のない子を産んだ母親を導いてあげた
もしかしたらそれ以上の意味があるのかもだけど」
すずやの考察
全然神様優しくない、むしろ残酷じゃない?というのがすずやの感想です。
まず神様の目的としては、星の子(芸能の神の加護がある?)が殺されるのを止めたいはずです。
そこで前世で母親に恵まれなかった二人を、推しの子供として生まれさせるとどうなるか?
母親への渇望+推しへの愛+母親への愛情
となって、前世の比じゃないくらい執着するにきまっています。
そしてアイが出産した時点で、アイがカミキヒカルの標的になっていることは神サイドではわかっていたはずです。
それほど愛情を抱いている(執着する)相手を誰かに殺されたらどうなるか?
そう、復讐するにきまってますよね。
神様は、カミキヒカルを止めるために「母を得られなかった魂に最も愛しうるであろう母親を与え、奪った」というのが本当のところだと思います。
流石神様。情けがないですよねー。
終わりに
本日は大分軽めだったのですがいかがでしょうか?
今後は個人的な主観ガッツリいれたものか、今回みたいに細かいものに焦点を当てていくことになりそうですが、ご興味のある方はまたお会いしましょう。
それでは、本日はこれにて。
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